むち打ち症は天気で悪化する?気圧と体の関係を分かりやすく解説

「雨が近づくと首がズーンと重くなる…」
「事故後から、天気が悪い日は痛みが強い気がする」

そんな声、むち打ち症の患者さんから本当に多く聞きます。
実はこれ、気のせいではなく“気圧”が体に影響を与えていることが医学的にも分かっています。


● なぜ天気が悪くなると痛みが出やすいの?

ポイントは “自律神経”“血流” の変化です。

① 気圧が下がると、体がストレスを受ける

雨や台風が近づくと気圧が低くなります。
すると体は「外からの圧が弱くなった」と感じて、
自律神経がバランスを崩しやすくなります。

自律神経が乱れると、首まわりの筋肉は無意識にギュッと緊張しやすくなり、
首こり・頭痛・めまいが出やすくなります。


② むち打ち症は“炎症が残りやすい”

事故の衝撃で首の靭帯や筋肉が傷つくと、
見た目は治っていても、内部に小さな炎症が残り続けていることが多くあります。

そこへ気圧変動のストレスが加わると、

  • 首の筋肉のハリが強くなる
  • 血流が悪くなる
  • 神経が敏感になる

こうした変化が重なり、痛みが強く感じられるのです。


③ “気象病”はむち打ち症のある人に特に起こりやすい

もともと首にダメージがあると、
気圧の変化に対して体が敏感に反応しやすくなります。

そのため
「事故前は何ともなかったのに、最近は雨の日がつらい…」
という状態が起こりやすくなります。


● 天気で悪化しにくくするための簡単ケア

患者さんが今日からできる、“気圧に負けない首”を作る方法をご紹介します。


① 朝・夜の“首温めルーティン”

首を温めると血流が回り、自律神経が整いやすくなります。

  • 蒸しタオルを首に当てて 3分
  • お風呂で肩〜首にゆっくりシャワーを当てる

これだけでも痛みの出やすさが変わります。


② 肩甲骨を少し大きめに動かす

首だけを揉むより、肩甲骨を動かした方が効果的です。

〈やり方〉1分でOK

  1. 背筋を軽く伸ばす
  2. 肩を前に5回、後ろに5回大きく回す
  3. 息を吐きながら肩をストンと下げる

首まわりの筋肉がゆるみ、痛みの予防になります。


③ 天気アプリで“気圧が下がる時間”をチェック

気圧が下がる予報の前に、

  • 首を温めておく
  • できるだけ早めに休む
  • 同じ姿勢を避ける

これだけで痛みの出方が大きく変わります。


● まとめ:天気で痛むのは異常ではありません

むち打ち症がある方は、
**気圧の変化により、痛みが強くなりやすい“敏感な状態”**になっています。

しかし、

  • 血流を良くする
  • 姿勢を整える
  • 天気を先読みする

といった対策で、症状のコントロールは十分可能です。

痛みが強くなる日が続く場合は、無理せず当院に相談してくださいね。




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